「アールブラン武蔵新田」マンションギャラリーにて
東急多摩川線・武蔵新田駅から徒歩5分の閑静な住宅街に、このマンションはいまその姿を現わそうとしている。東急多摩川線は、JRと接続する蒲田駅と、東急東横線・目黒線と接続する多摩川駅を結ぶ路線である。東京都心にも、みなとみらい横浜にもフットワークよく直結するアクセスの良さは何よりもの魅力だ。
武蔵新田駅では、駅舎も車両もその風情あるヒューマンスケールが心を和ませてくれる。実は、武蔵新田駅に隣接する下丸子駅と矢口渡駅の名前は、多摩川の「丸子の渡し」、「矢口の渡し」に由来し、この辺りは古から渡し船の往来が盛んだったという。水運が主役だった頃、多摩川は自然の恵みの宝庫であったに違いない。
現地周辺空撮写真(2018年10月撮影)
新田神社(約240m/徒歩3分)
多摩川ガス橋緑地(約880m/徒歩11分)
氷川神社(約20m/徒歩1分)
武蔵新田駅の名の由来となった矢口の新田神社は、江戸時代の奇才・平賀源内の仕掛けで大人気となり多くの参拝客で賑わったという。川崎方面からの参拝客は、多摩川を渡るのに「丸子の渡し」や「矢口の渡し」をおおいに活用したことだろう。いま、その辺りの河原は、市民のための緑豊かなレクリエーション・スペースとなり、多摩川の見事な水景を見せている。さて、平賀源内のアイデアのひとつが、この神社発祥とされる「破魔矢」である。南北朝時代、新田義貞の次男・義興が「矢口の渡し」で仲間に騙し討ちされ非業な死をとげる。その霊を祀るのがこの新田神社であり、その事件を浄瑠璃『神霊矢口渡』にしたのがまた平賀源内だった。その人気がこの神社の名をさらに広め、そして今もなお新田神社はパワースポットであり続けている。境内には樹齢約700年のケヤキの御神木が鎮座し、触れるだけで若返り、健康長寿、縁結びのご利益もあるという。
また、近所に大田区で唯一の氷川神社がある。多摩川七福神の大黒天を担うこの神社は、古代は武蔵国の頃からここに鎮座され、歴史は新田神社より古い。緑に囲まれた境内は児童公園も兼ねていて、昔懐かしい「鎮守の杜」を彷彿とさせる。この氷川神社の正面に、西側ファサードを見せて〈アールブラン武蔵新田〉は建つ。そこは、都市の利便性と、多摩川の自然の豊かさと、多摩川が培ってきた伝統文化を日々享受する暮らしの舞台となることだろう。
立地概念図イラスト
武蔵新田駅の改札口を出ると、どこかノスタルジックな風情ある商店街が現れる。旧鎌倉街道に広がる歴史ある「武蔵新田商店会」で、約170店舗が軒を連ねている。この商店街を多摩川方面に向かって歩き進む途中に、新田神社、氷川神社、そして〈アールブラン武蔵新田〉はある。また、このマンションの徒歩3分圏内に、日用品なら何でも揃う「マルエツ」や「オーケー」があり、このエリアでの日々の暮らしの利便性は高いであろう。
外観完成予想CG
武蔵新田エリアは、東急沿線に広がる住宅地の一つとして発展した街である。いまもその頃の木造戸建住宅街の面影を残すものの、街は不燃耐火構造の中高層マンションへと大きく様変わりしてきた。〈アールブラン武蔵新田〉の敷地周辺も、表通りはアースカラーや白を基調にした中高層マンションが多い。その街並みをさらに洗練された都市景観へとリノベーションすべく、この外観は周辺環境に合わせてデザインされたという。
エントランス完成予想CG
ラウンジ完成予想CG
〈アールブラン武蔵新田〉の西側道路の向いには、氷川神社の杜が静かにたたずむ。この杜は、「南西角地」に建つこのマンション全体の借景となり、建築外観に風格を与えるに違いない。西側外観の3本のスリット窓が垂直に伸びる大きなアースカラー壁面は、杜の豊かな樹木と呼応し、この交差点を印象深い景観へと変身させることだろう。また、その垂直壁と対比的に水平に伸びるバルコニーのガラス手摺は、ガラス継ぎ目を隠すことにより、横長の大きな1枚ガラスのように見える。CGパースではわかりにくいが、こうした極め細かなデザインが、街並みリノベーションに大きく貢献するように思う。
1階のエントランスやラウンジの共用部内観もまた外観と同じコンセプトでデザインされている。小さな前庭のあるアプローチを通り、風除室を抜けてエントランスへと入ると、瀟洒なラウンジが出迎えてくれる。ラウンジは、マンション住人のための応接空間と考えていい。内部と外部が全面開口のガラスだけで仕切られて、内外一体空間となるようにデザインされたこの空間は、前庭が室内にあるかのようである。前庭の向こうには、氷川神社の鳥居と樹木が借景となって見えることだろう。
敷地は東西に長い長方形で、南側道路と西側道路に開かれた「南西角地」という好立地。しかも、商店街の通りから少し離れた静かな環境で、やはり敷地西側向かいの樹木に囲まれた氷川神社の存在は大きい。初夏の新緑、秋は紅葉と、この街を美しく彩ることだろう。住棟は、ほぼ真南向きの長方形の敷地に「コの字」型に配棟。
西向き住棟からは神社境内の〈景観〉が織りなす四季の移ろいを日々享受できる。とはいえ、真南向きの〈陽光〉は何にも替え難いという人は多い。そのニーズに〈アールブラン武蔵新田〉はきちんと応えている。南向きに長い敷地特性を十分に活かし、南向き住棟をこのマンションの主役にしている。
敷地配置図
H type 3LDK+2WIC+SIC
専有面積/70.36m² バルコニー面積/13.52m²
H type(メニュープラン)モデルルームにて
住戸の間口が広く、奥行きの浅い住戸を「ワイドスパン住戸」という。つまり、バルコニーが長く、玄関からバルコニーまでの距離が短いから、間取りの形は、ほとんど正方形に近くなる。一般的なマンションの奥行きの深い長方形の住戸に比べれば、居住性能はかなり高い。〈アールブラン武蔵新田〉の住戸構成は、この「ワイドスパン住戸」を基本にしている。そのメリットは、何よりも居室正面の開口面積が大きいことにあり、陽光も爽風も風景も室内に思いきり取り入れることができる。ワイドスクリーンのような全面開口でバルコニーと一体となった居間・食堂は、実に爽快で心地よい。このマンションのモデルルームを訪れ、この空間を実際に体験してみてほしい。言葉ではなかなか語れない。
また、住戸の奥行が浅いということは、玄関から各部屋への廊下が短く、その分の面積を他に振り分け、住戸性能を高めるメリットもある。〈アールブラン武蔵新田〉の住戸は、ワイドスパン特性を活かしながらも住まいの基本性能を重視した間取りといえよう。都心のハイグレードな中規模マンションで培った〈MORIMOTO〉ならではの住まいづくりの実績がよく反映されている。
マンションや一戸建てなどの住宅設計を多数手掛ける。住民同士の交流を活性化するコミュニティデザインを提唱。日本大学理工学部・大学院、文化学園大学で長年教鞭をとる。
※掲載の完成予想CGは計画段階の図面を基に描き起こしたもので、実際とは多少異なります。点検口や非常用照明等、表現されていない設備機器等がございます。設計・施工等の理由により変更になる場合があります。周りの建物や電柱・標識・ガードレール等、表現を省略しております。また、植栽は特定の季節や樹種および入居時の状態を想定して描かれたものではありません。※掲載のモデルルーム(H type/メニュープラン)写真は、2018年12月に撮影したもので、家具・調度品等は販売価格に含まれません。また、設計変更・オプション設備が付加されており、基本プラン・仕様とは異なります。