単調な空間の連続ではなく視線の移動につれ、次々と移り変わっていく風景を創り込む。描きだしたのは、奥への広がり、左右への広がりが愉しめる共用空間でした。
「アールブラン南品川レジデンス」が目指す穏やかな暮らしを描く建築デザインのプロローグとなるのがエントランスです。その象徴となるのは、御影石とアルミによるアートパネルを冠した大きなキャノピー(庇)と、一種の前庭ともなり車寄せともなるエントリーコート(公開空地)です。人を優しく迎え入れる温かさとともに、ここではじまる良質な暮らしを予感させるレジデンスとしてのゲート性をここにデザインしました。
高級感のあるライムストーン仕上げの床と壁がつらなる共用空間は、クランクに空間を構成することで、開放感のある空間と静けさをたたえる空間を創りだしました。フォーカスポイントにはアメリカ・オデガード社製の手織りのタペストリーをしつらえ、間接照明で浮かびあがるアーティスティックな佇まいが行き交う人を惹きつけます。折り上げた天井が印象的なソファコーナーは、木調パネルで包み込むようにデザイン。お客様との談笑など、落ち着いた時間を提供してくれます。また、風除室にはイタリアのリビング・ディバーニ社製のアームチェアを設置し美しい空間を演出しました。
部外者が侵入しにくく風雨も防ぐ安全と安心に配慮した内廊下スタイル。エレベータホールから自宅までのアプローチ空間を上質に演出します。