シンプルな店内で、カジュアルに熟成肉を楽しめる。
高級感とカジュアルさが混在する、ファッショナブルな外観。
グリルを使い、時間をかけて丁寧に焼かれる熟成肉。熟成豚肉の加工肉にも注目。
播磨坂に今年1月にオープンした中勢以 北店。但馬の黒毛和牛を長期熟成させた熟成肉のみを取り扱う精肉店として、田園調布の閑静な住宅地の中に本店をオープン。以来、贅の極みを知る地元の住民を始め、都内のみならず県外からも客が訪れる人気店として知られている。本店同様、北店もディスプレイは一般的な精肉店のイメージを覆す、まるで美術館か宝石店のような佇まい。熟成肉が美しく並べている様子は、その特別感をよりいっそう強く感じさせる。肉を熟成させると、旨味成分が増し、また肉自体も柔らかくなる。ただし、時間も手間もかかるため、長期熟成をするのは大変贅沢なことなのだ。ショップでは、切り方、部位などの相談に応じてくれる。特別な日の食事、また贈答用としてもふさわしい。熟成牛肉を100%使ったリエットや熟成豚肉を使った田舎風テリーヌ、生ソーセージ田舎風などの加工肉もぜひ試したい。
中勢以 北店に併設されたレストラン。熟成肉を買っても、上手に調理するのは誰にでもできることではない。ここでは、ショップで購入した精肉に3割の価格を加えるだけで、プロのシェフがグリルにより最高の焼き加減で仕上げてくれる。熟成により味わいが増すのは赤身肉とのことで、サシの多いA5ランクではなく、あえてA3からA4ランクを仕入れ、約4〜8週間をかけて熟成させているという。シンプルに塩と胡椒でいただくのがオススメだが、自家製ゆずこしょうや本さわび+特選しょうゆ、粒ねりマスタードなどの用意もあり、好みの味で楽しめる。熟成豚肉を使ったリエット、テリーヌ、ジャンボンブランなどのシャルキュトリー盛り合わせや、牛バラ肉をデミグラスソースでじっくり煮込んだビーフシチュー、豚肉と野菜の自然な風味を損なわないように煮込み時間をあえて短くしたポトフ、また軽く煮込んだロール牛肉のトマト煮込、宮崎県産の旨みの強い豚肉を8週間ほど熟成させ、丁寧にグリルした南の島豚のグリルなど、さまざまなこだわり肉料理を堪能できる。前菜からメイン、食事までが楽しめる全6品のコースメニューもおすすめだ。